経営改善提案
製造業への経営改善提案
適正価格への値上げ、販路の見直しをアドバイスし、経営計画を大幅に上回る売上を達成しました。
CASE STUDY 実際の事例
相談者様は水産物加工品を製造し、宮崎県のスーパーなどに展開している製造事業者です。
原価管理がきちんと行われておらず、採算の取れていない事業があったうえに、従業員同士の連携も十分にできていない状態でした。
売上の大半を占めていたのは「いかの姿焼き」ですが、昨今の原材料高騰の影響を受けて赤字決算が続き、一時は倒産の危機さえありました。
メインバンクにアドバイスをもらい、経営改善計画を作成したものの、日々の業務に追われ、実行に移せずにいたのです。
そこで2016年8月、宮崎県中小企業再生支援協議会(現:中小企業活性化協議会)から要請を受けた当社が、経営改善計画の達成に向けたハンズオン支援に乗り出すことになりました。
SOLUTION 当社による解決
会計事務所と連携し、できる限り毎月の売上を把握するようにアドバイスしました。その結果、「いかの姿焼き」をはじめとする多くの商品の原材料が高騰する中、商品別・部門別の原価管理が行われていないことが明らかに。
また、スーパーからの依頼で製造を開始したものの、結果として不採算となっている商品が多数あることも確認しました。
加えて、社内会議を行っておらず、全従業員が経営方針を把握していなかったこともあり、全社的な経営改善を通じて職場の活性化も図るべきだと考えました。
【解決策】
①適正価格への値上げと不採算の解消
毎月の進ちょく管理によって、商品ごとの原価計算を徹底。また、各商品を適正価格に値上げすると同時に、不採算商品の生産・販売を中止しました。その狙いは、製造ラインを整理し、生産性を高めることです。
②販路の分散と売上の安定化
販路の9割超はスーパーが占めていましたが、リスクヘッジのため「生協」「学校給食」にも分散させることをご提案。これにより、売上を安定化させることに成功しました。
③補助金を活用した新商品の開発
新型コロナウイルス感染症関連の補助金を有効活用し、新たな設備を導入しました。それらを使って開発されたのが、生協向けの新商品「お茶漬け」です。これが人気を博し、コロナ禍でも売上を大きく伸ばす要因となりました。
【成果】
約10年も赤字が続いていた同社ですが、2021年、ついに黒字化に成功!直近3年間で、経営計画を大きく上回る売上を計上しました。
さらに、バンクミーティングでは債務超過の解消に向けた経営改善計画が認められ、企業格付けのランクを上げることもできました。
【今後の取り組み】
さらなる成長を図るためには、設備を導入するだけでなく、社員教育など「人」中心の施策も行うべきだと考えています。
今後のサポートにおいては、こうした将来の展望を共有し、同社とともに歩んでいく予定です。
支援を受けた製造事業者の声
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コロナ禍で学校給食が停止し、大打撃を受けました。そこで、見える化株式会社様のアドバイスをもとに生協向けの商品を開発したところ、見事ヒットし、結果的に売上を伸ばすことができました!あのときほど、販路分散の重要性を実感した瞬間はありません。
また、助言を受けて月に2回、定例会議を実施することにしました。従業員同士のコミュニケーションが増え、社内が活性化してきたと感じています。